動物と人が共に生きられる未来をつくりたい。

BCTJについて

 

私たちがめざすこと

私たちボルネオ保全トラスト・ジャパンは

動物と人が共に生きる社会をつくり未来につなぐ

ことをめざしています。

私たちの使命

20世紀以降、人類が経済活動を優先しすぎた結果の代償として地球上のいたるところで自然環境が破壊され、美しいいのちがないがしろにされています。ほんの50年前までたくさん見ることができた野生動物たちが絶滅の危機にさらされ、地球上ではかつてないほどのスピードで生物種が失われているのです。

ボルネオ島も例外ではありません。世界で3番目に大きく日本の2倍ほどもある島全体を覆っていた熱帯雨林は大規模な伐採が現在も続いています。生物は搾取され、すみかをうばわれ、貴重な固有種を含むたくさんの種類が絶滅危惧種に指定されました。

残された熱帯雨林を保護し、生物多様性を保全すること。動物と人間の関係を損なう問題を解決すること。いのちをつなぐ社会のあり方について考え、伝えていくこと。

そんな社会を作り、持続可能な環境を未来へとつないでいくことが私たちの使命です。

代表からのメッセージ

いまから50年以上も前、高校生のころ私にとってボルネオはとても興味のある場所でそこにくらす動物のことをいつも想像しながら図鑑や写真など見ていました。いまでも当時のジャングルでいきいきとくらすサルなどの姿が甦ってきます。

あれから半世紀たち日本の2倍ほど大きいボルネオの島もいまではすっかりと変わり果ててしまいました。当時から森林伐採が問題となっていましたが、そのあとも引き続きパーム油を生産するための油ヤシプランテーション開発が進み熱帯雨林は急速に減少してしまいました。そして保護区も分断が進み孤立した状態が今でも続いています。そのわずかに残された場所でオランウータンやボルネオゾウなど多くの貴重な動物たちがすみかをうばわれ、行き場もなく過酷な状況のなか生きています。

いま国内にいるオランウータンの9割以上は日本生まれで故郷を知りません。オランウータンの「ジプシー」も「モリー」もみな人間たちによりボルネオのどこかから日本に連れてこられた個体です。しかし、また人間たちによりその故郷はもうないのかもしれません。

そんななか世界情勢が大きく変わり、いま私たち個人の努力だけでは解決できない生活が続いています。そして将来をになう子どもたちにこれ以上さらに夢のない世界を味合わせたくはありません。しかし、私たちにも努力しだいで次世代の子どもたちのために夢を与えることができます。つまり生物多様性に富んだいまのボルネオの環境を保全し、そこのいのちを未来に繋げることならまだできます。

私もこれからは前理事長の石田戢さんの意思を引き継ぎ全力で取り組みます。今後とも皆様の温かいご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。


くろとりひでとし

ボルネオ保全トラスト・ジャパン
理事長 黒鳥英俊

京都大学大学院理学研究科後期博士課程を単位取得退学。1978年より東京都恩賜上野動物園や多摩動物公園に勤務し大型類人猿の飼育を主に担当。

2008年よりBCTJ理事、2010年より上野動物園で学芸員として教育普及や広報業務に携わりながら京都大学野生動物研究センターで動物園でのオランウータン飼育の研究に取り組む。

動物園を退職した2015年以後、日本オランウータン・リサーチセンター代表やNHKテレビの動物番組監修、大学や専門学校の講師を務める。著書に『オランウータンのジプシー』(ポプラ社)、『モモタロウが生まれた』(フレーベル館)など。

組織

名称     :特定非営利活動法人 ボルネオ保全トラスト・ジャパン
設立年月日 :2008年11月28日
認証NPO法人取得年月日 :2018年4月11日
所在地 :140-0002 東京都品川区東品川1-25-8 2階 [地図]
TEL     :03-3471-4966
FAX     :03-5939-7400

理事長
黒鳥英俊(NPO法人日本オランウータン・リサーチセンター 代表)

理事
青木崇史(認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン 事務局長)
荒川共生(環境教育ファシリテーター)
石崎雄一郎(認定NPO法人環境市民 理事 / ウータン・森と生活を考える会 事務局長)
石田戢(一般財団法人動物観研究所 理事長)
岩村恵子(有限会社ズーサポートネット 代表取締役)
加藤登紀子(歌手 / 元国連環境基金親善大使)
金子正美(株式会社インターリージョン代表取締役CEO)
更家悠介(サラヤ株式会社代表取締役)
代島裕世(サラヤ株式会社 取締役コミュニケーション本部取締役本部長)
竹田正人(宮崎市フェニックス自然動物園 園長/獣医師)
東井浩子(中学校教員)
中西宣夫(サラヤ株式会社 調査員)
坂東元(旭山動物園 園長 / 獣医師)
松田一希(京都大学教授)
水品繁和(市川市動植物園 園長)
森井真理子(フリー編集者)

監事
村井雅子(サラヤ株式会社 総務人事本部取締役本部長)

パートナー
Borneo Conservation Trust

アクセス



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沿革

2023年
5月 | 「カルビーの森1」「ダヤンの森3,4」「サラヤの森11,12」「センザンコウの森」獲得

2022年
3月 | 「HWJ共生の森4」「サラヤの森10」「マレーグマの森」獲得
12月 | 井戸掘りプロジェクト再開

2021年
1〜12月 | コロナ禍の影響は大きく、現地への渡航不可に

2020年
8月 | オンラインシンポジウム@豊橋動植物総合公園を開催
7月 | オンライン配信「ボルネオカフェZoomトーク」開始
3月 | コロナ禍の影響で現地への渡航不可に

2019年
7月 | 「サラヤの森8」「テングザルの森」獲得
11月 | 既存獲得地をSWDに寄贈し野生動物保護区化することを決定

2018年
4月 | 認定NPO法人として認定を受ける(2018年4月11日)
4月 | 「サラヤの森7」獲得
4月 | サイチョウ保全プロジェクト開始(公益信託サントリー世界愛鳥基金)
8月 | 国内6動物園との提携によるボルネオ保全プロジェクトの発表
10月 | 井戸掘りプロジェクト開始

2017年

3月  | 生態調査プロジェクト開始(三井物産環境基金)
2月  | ボルネオゾウのエサ支援プロジェクト開始
8月  | 恩返しプロジェクト寄贈パドックの改築工事(砂浴び場増設)

2016年

6月  | サバ州野生生物局にダイハツHIJET3台を寄贈 *2016年
11月 | サバ州野生生物局に子ゾウ用のミルク1トンを寄贈

2015年

12月 | 中高生対象ボルネオエコツアー企画を開始

2014年

6月  | 野生生物レスキューセンターをサバ州野生生物局に寄贈
8月  | 野生生物レスキューセンターでペンキ塗りワークショップを開催
10月 | 国連生物多様性条約第12回締約国会議分科会に登壇
11月 | ボルネオ生物多様性国際シンポジウムを国連大学で開催
11月 | 社会貢献者支援財団より平成26年度社会貢献者賞受賞

2013年

12月 | 吊り橋第6号を架橋

2012年

5月  | 吊り橋第5号を架橋
7月  | 吊り橋プロジェクトに関するシンポジウム開催

2011年

5月  | 吊り橋第4号を架橋

2010年

2月  | サバ州野生生物局と生物多様性保全に関する協定書を調印
6月  | 吊り橋1号を渡るオランウータンの撮影に成功
9月  | ロッカウィ・ワイルドライフパークでボルネオゾウ移動用檻の贈呈式
10月 | 吊り橋第3号を架橋
11月 | 生物多様性条約第10回締約国会議でフォーラムを開催
12月 | 市民ZOOネットワークより「エンリッチメント大賞2010」を受賞

2009年

4月  | 吊り橋第2号を架橋

2008年

4月  | 吊り橋第1号を架橋
5月  | 任意団体として活動を開始
11月 | 特定非営利活動法人認証取得

定款

事業報告

令和3年度 特定非営利活動に係る事業ボルネオ緑の回廊を作る事業
日本では土地購入のための資金調達、現地では提携NGOを通して熱帯雨林の所有者からの土地購入

野生動物の保護、保全を行う事業
a.ボルネオゾウ保護施設におけるゾウのエサ供給支援およびスタッフ人件費支援の継続
b.キナバタンガン川での人工巣設置によるサイチョウ類の繁殖促進活動および生態調査

生物多様性保全に関する普及啓発事業
日本で講演会、セミナー、イベント出展など実施。理事や識者による自然環境保護・生物多様性保全活動における環境教育や啓発活動、および資料作成

事業報告書

*事業年度:6月1日~5月31日

会計報告

令和5年度 経常収支概要

経常収益 科目金額(単価:円)
受取会費2,174,600
受取寄付金51,097,304
受取助成金790,000
事業収益1,420,523
その他収益10,663
合計55,493,090

 

経常費用 科目金額(単価:円)
ボルネオ緑の回廊をつくる事業費17,064,568
野生動物の保護、保全を行う事業費10,733,165
生物多様性保全に関する普及啓発活動事業費6,114,943
管理費計2,750,364
合計36,663,040

活動計算書

貸借対照表

財産目録

*会計年度:6月1日~5月31日