7月30日(日)午前10時〜午後2時の京都市動物園で、京都市動物園のアジアゾウを見ながらゾウについて考え、ボルネオ島で起きているアブラヤシプランテーションによる問題を理解してもらい、私たちの暮らしについて一緒に考える子どもワークショップが京都市動物園開園120周年記念と8月12日「世界ゾウの日」を記念したイベントとして行われました。
まずは森井理事による「ボルネオ島って知っている?」のコーナーから。大きな地球のバルーンも登場し、ボルネオ島の豊かな自然の紹介や、熱帯雨林がパーム油をつくるためのアブラヤシプランテーション開発によって分断されてしまう問題についての話がありました。
森井理事の話を受けて、次は池田理事による「土地分断ゲーム」。野生動物が生息する熱帯雨林がアブラヤシプランテーションの開発で分断されると動物たちに何が起きてしまうかを体感できるゲームです。
動物園の飼育員さんたちも森の伐採者役でゲームに参加。参加者からは「ゲームを通じて、森が分断されると野生動物にとってどうして良くないかがわかった」と、嬉しい感想をいただきました。ゲームは2回行いましたが、1回目で何かを感じ取った参加者のみなさんが、2回目にはどうしたら動物たちが絶滅せずに済むのかを考えながらゲームに参加していたように感じました。
ゲームで身体を動かした後は、森井理事から熱帯雨林を分断する原因となっているアブラヤシプランテーションからつくるパーム油は、実は私たちの生活と切り離せないものであること、また「自分に何ができるのか」「どうしたら人も動物も一緒に生きて行くことができるのか」という問いかけがされました。
その後は動物園の飼育スタッフによる動物園のゾウ見学と観察スケッチへ。
京都市動物園飼育スタッフによるアジアゾウの特徴の説明や動物園で飼育されている5頭のゾウの性格の違いなどのお話を聞きながら、放飼場で約30分、涼しい教室で残りの時間を使い、ゾウの観察スケッチと「自分に何ができるのか」「どうしたら人も動物も一緒に生きて行くことができるのか」という問いかけについてのアイデアをシートに書きました。
3時間ほどのワークショップでしたが子供たちの意見には実現可能な興味深いものがたくさんあり、子供たちが真剣に考えてくれた意見や気持ちを活動の形につなげて行かなければと、改めて思いました。
ワークショップの作品は8月27日まで京都市動物園京都の森近く掲示板に展示されました。