2023年8月6日に京都市動物園との共同企画で講演会を開催しました。
京都市動物園の開園120周年と8月12日の『世界ゾウの日』を記念し、旭山動物園園長でBCTJ理事を務める坂東理事が取り組むボルネオ島での野生ゾウの保全活動、また北海道での野生動物と人間との共存をテーマにお話しいただきました。
前半は、坂東理事が現在取り組んでいるボルネオ島の保全活動に入るきっかけとなった「動物園人として感じた問題点から生息地に目を向けるようになり、現在に至る」までの話。
実際にボルネオ島に行き体感した、ボルネオ島で起きているプランテーションとゾウの軋轢などの問題や、パーム油のプランテーションによる熱帯雨林の分断の問題は私たちの暮らしに直接結びついている問題であることを、その時々の気持ちも綴りながらお話されました。
後半は、「北海道で起きている年間十万頭のエゾシカ、千頭ものヒグマの駆除にまつわる動物と人間の共存の未来についての想い」などの話。講演が行われた京都も、シカの獣害などは身近な問題です。
前後半を通してひとつひとつの話題にボリュームがあり、内容の濃い講演は時間内で収まらずに40分も延長しての終了となりました。
自分ごととして考えさせられる、引き込まれるような語りに退出されたお客さまはおらず、会場全体に熱気のあふれる講演となりました。