昨年スタートしたサイチョウプロジェクトは引き続き「ボルネオ島におけるオナガサイチョウの保護対策と普及啓発活動」でのサントリー世界愛鳥基金の助成をいただけることになりました。
2019年4月3日に第30回サントリー世界愛長期金活動助成金贈呈式が行われ、プロジェクトリーダーの近藤さんと中西理事が出席しました。贈呈書の授与と、サイチョウプロジェクトの活動経過を発表してきました。
サントリー世界愛鳥基金は来年に創設31年を迎える歴史のある基金です。サントリー様は「うちは水の会社。自然の恵みがなければ始まらない。」として基金のキャッチコピー “today birds, tomorrow humans” (いま鳥に起きていることは明日の人間にも起きる)を掲げ、長年の環境保護活動を続けられています。
2019年度は「鳥類保護団体への活動助成部門」「地域愛鳥活動助成」 「水辺の大型鳥類保護」の3部門においてそれぞれ14団体、17団体、3団体の計27団体が受賞。合計で3980万円の支援となります。
プレゼンでは近藤リーダーが昨年度の活動の様子を紹介。2018年年9月にボルネオ島北部のキナバタンガン川流域、スカウに設置したサイチョウの人工巣は、自動撮影カメラにズグロサイチョウやツノサイチョウが訪問している様子が記録されていました。彼らがこの巣を気に入れば、今年の6月頃に営巣を始める様子が確認できるはずです。
でもこれはそれだけ自然の営巣できる樹洞が少ないということ。昨年はボルネオに暮らすサイチョウ8種類のうち実に6種類がIUCNのレッドリストで絶滅のリスクレベル評価が引き上げられました。
いくら人工巣の設置プロジェクトが成功しても、森林の減少に歯止めをかけられなければ絶滅は避けられません。人工巣のプロジェクトを見守っていただきながら、引き続き緑の回廊プロジェクトの活動にご支援お願いします。
賞状を受け取る中西理事